恒例の算数のおもしろ問題を紹介するコーナーですが、早くも5回目となりました!
今回紹介するのは、難関校の一つ、開成中学の入試問題です。
前回はこちら。
算数のおもしろ問題を紹介!第4問 - やり場のない思いをぶつける
2014年度、開成中学の入試問題から
3つの整数(ア)、(イ)、(ウ)があります。(ア)と(イ)の最大公約数は21、(イ)と(ウ)の最大公約数は35、(ア)と(ウ)の最大公約数は98です。また、(ア)と(イ)と(ウ)の合計は1000以下です。この時、(ア)と(イ)と(ウ)に当てはまる数を答えなさい。
どうでしょうか?解答は少し下に書くので、良ければ考えてみて下さい。
では、解答にいきます。
まず、この問題を考えるにあたって知っておかなければならない知識があります。
それは、最大公約数です。
最大公約数とは、2つ以上の正の整数に共通な約数のうち最大のものです。
たとえば、18と24の場合を考えてみると、18の約数と24の約数はそれぞれ
18の約数:1,2,3,6,9,18
24の約数:1,2,3,4,6,8,12,24
となり、これらに共通する数字のうち最大のものは6です。
つまり、18と24の最大公約数は6となります。
ここで一つ大切なことがあります。
それは、18と24は最大公約数である6の倍数でもあるということです。
そんなの当たり前だろ!と思われるかもしれませんが、この知識が今回の問題を解くのに重要になります。
では、今回の問題に戻りましょう。
今回の問題でまず注目すべきは、(ア)と(ウ)の最大公約数は98という条件です。
これは言い換えると、(ア)と(ウ)は両方とも98の倍数であるとなります。これはかなりきつい条件です。
さらに、(ア)と(イ)と(ウ)の合計は1000以下であるという条件もあるので、(ア)と(ウ)はかなり少ない数にしぼられます。
具体的には、98,196,294,392,490,588,686,784,882,980にまでしぼられます。
次に、(イ)と(ウ)の最大公約数は35という条件に注目します。
さっきと同じように(イ)と(ウ)が両方とも35の倍数であると言えますが、もっと簡単に(イ)と(ウ)は両方とも5の倍数であると考えましょう。
ここで、(ウ)はさっき挙げた10個の数字のいずれかであること思い出してください。
あの10個の数字のうち、5の倍数は490と980ですね。
もし、(ウ)が980であるとすると(ア)と(イ)は(ア)と(イ)と(ウ)の合計は1000以下であるという条件から20以下の数字ということになりますが、これでは他の条件が成り立たなくなります。
よって、(ウ)は490となります。
これにより、(ア)はひとまず98,196,294,392のいずれかにまでしぼられます。
しかし、(ア)もここから簡単に決めることができます。
それは、(ア)と(イ)の最大公約数は21であるという条件から、(ア)が3の倍数であることがわかります。
そうです。さきほど挙げた4つの数字のうち、3の倍数は294だけです。
つまり、(ア)は294となります。
残るのは(イ)です。これも同じように考えます。
(ア)と(イ)の最大公約数は21、(イ)と(ウ)の最大公約数は35という条件から(イ)は、3と5と7の倍数であることが分かります。
つまり、(イ)は3×5×7=105の倍数であると言えます。
さらに、(ア)と(イ)と(ウ)の合計は1000以下という条件から(イ)は、1000-490-294=216、すなわち216以下の数字になります。
よって、(イ)は105か210のどちらかです。
しかし、(イ)が210であった場合、(イ)と(ウ)の最大公約数が35ではなく70になってしまうため不適当です。
つまり、(イ)は105ということになります。
まとめると、
(ア)は294、(イ)は105、(ウ)は490になりますね!
いかがだったでしょうか?正直、僕自身はもっと簡単に説明できると思ってたんですけど、思いのほか長くなってしまいました。やはり開成中学の入試問題は難しいですね。
しかし、一見ややこしそうに見えるこの問題も、考え方ひとつで上手いこと解くことができました。
やっぱり整数問題は算数のおもしろさを体現した分野だと思うので、もしよければ他の整数問題も解いてみてくださいね!
ではまた〜