ある男の雨の日の過ごし方

ある男の一日は、朝8時に起きることから始まる。

 

朝8時、目覚ましなしで起きた男は窓を開ける。天気予報通りの雨である。しかし、雨だからといってこの男の生活リズムが変わることはない。

 

いつも通りトイレに行き、服を着替え、身だしなみを整えて朝食に向かう。

 

男は朝食をテラスで食べる。もちろん、雨だからといって変わることはない。いつも通り、パンとコーヒーをテラスのテーブルまで運んだ男は、あるものに気づく。

 

男の視線の先にはカタツムリがいた。周りに緑がないわけではないが、このテーブルまで来ることは滅多にないことだ。男は何やら考えた様子だったが、そのまま食事を進めた。

 

食事を終えた男はテーブルの上を片付け、出かける支度を始めた。 今日は、ある人物と会う予定があった。

 

支度を終えて車に乗った男は、まずデパートに向かった。プレゼントを買うためだ。何を買うかはあらかじめ決めていたので、買い物はすぐに終わった。

 

約束の時間まではまだ時間があったので、デパート内のカフェで待っていることにした。雨の日だからなのか、人気店のわりには人が少ない。雨の日限定のキャンペーンをやっているみたいだが、あまりうまくはいってないようだ。

 

ちょっとした作業をしながらカフェで時間を潰した男は、約束の場所へと向かった。

 

そこでは一人の女が待っていた。男はこの女のことを何とも思っていないが、この女はどうやらこの男のことが好きなようだ。男が素気無い態度をとり続けているにも関わらず、この女は気にする様子がない。

 

そんな調子でデートとおぼしきものが終わった。本当は夕食も食べに行く予定だったのだが、男は用事があると言ってこの女を帰すことにした。

 

女は初めは泣きついてきたが、持ってきた貝殻のアクセサリーをプレゼントとして渡すと喜び、しぶしぶながらも帰ってくれた。

 

女を見送った男は、夕食の準備のためスーパーに立ち寄り、必要な食材を買った。このスーパーも、雨の日ポイント5倍キャンペーン、というものをやっているが、やはり客足は多くない。

 

なぜ雨の日に人が少ないのか、この男にはよく分からないことだが、人が少ないならそれに越したことはない。買うものは決まっていたためスムーズに買い物を終えた男は、車に乗って自宅へ帰った。

 

自宅に着いた男は夕食の支度を始めた。今日の夕食は朝の時点で決まっていた。スーパーで買ってきた食材を取り出しながらテキパキと調理を進めていく。

 

夕食もテラスで食べることがこの男のルーティンだ。完成した料理を外のテーブルまで運び、1人で食す。雨だからなのか、作った料理からも雨独特の匂いがするような気がした。

 

料理を食べ終えた男は、皿を片付けて風呂に入り、そして日を跨ぐ前には寝床に入っていた。

 

降り続ける雨の音を聞きながら、男は眠りに落ちた。

 

 

 

今週のお題「雨の日の過ごし方」